海外釣行においては、先ずどこの国へ行ってどんな釣りをするかによって、全然違った結果がもたらされる。高い費用と時間をかけてわざわざ出かけていくのだから、少しでも良い結果を得たいのは人情だ。そのため、このページでは俺・野垣の過去に出かけた国々の全体的な傾向について、個人的主観と偏見を一杯盛り込んでお話することにしたい。

ちなみに俺の釣りの興味の対象は主にサケ・マス属に限られているので、ここで扱われるのは淡水、サケ・マスオンリーであるので、バスや海釣りファンの皆様、ごめんなさい。そのうち俺・野垣の偏屈さが年と共に角が取れて丸くなり、海釣りにも出かけるようになったら、その時には海釣りについても追加させていただきます。

さて、サケ・マスについて先ず我々の脳裏に浮かんでくるのは、やはり北の国々、中でもアラスカとカナダではなかろうか。もちろんヨーロッパやロシア方面にも名だたる場所は多いようだが、数と型が伴っており、おまけに安定感のある釣り場として上げられるのは両者を置いて他にないであろう。しかし一口にアラスカ・カナダと言ってもデカイ。何しろアラスカだけで日本の面積の約4倍、カナダを併せると数十倍という規模である。とても1週間や2週間で回れる範囲でないことはおわかりいただけるだろう。したがって幾つかの地域ごとに分けて、述べていきたいと思う。

アラスカ

アラスカは北極圏にも達する広大な北の大地である。日本のほぼ4倍もある広大な面積の中に、55万人ほどの人間が暮らしている。その内の半分ほどがアラスカ一の大都会・アンカレッジに暮らしているので、残りの町々がどんなものか想像が付くであろう。アラスカでは人口が1000人もいれば、ひとかどの大きな町なのである。ただ面積は確かに広大だが、必ずしも全ての地区が釣りに向いている訳ではない。例えば北方、特に北極圏に近い地方では水が冷たすぎ、対象となるサ魚の種類は極めて限定される。また源頭部に氷河を頂いている川は、例外なく水がシルト濁りしており、釣欲をそそる川相とは言いがたい。季節的にも、アラスカの川釣りはサケ属の遡上に大きく依存しており、シーズンを外すとあまり良い釣りはできない。広大な大地は、地方によりピークシーズンの違いがあるので、正確に釣れている季節に釣りに出かけることが何より成功を収めるための重要な条件になる。

アラスカ アンカレッジ近辺 (South Central)

アンカレッジ近辺だからといって、釣りができないわけではもちろんない。実際にはアンカレッジの街中を流れる小川でも釣りはできるし、夏になればサケが、そしてその卵を求めてチャーや虹鱒も川を遡ってくる。しかしせっかく日本くんだりから出かけていくのであれば、やはりアラスカらしい釣り、つまり荒野を流れる雄大な景色の中で釣りをしたいと願うのも当然である。アンカレッジはアラスカ一の大都会なので、当然釣り人も多く、サケ釣りの季節には混雑の中で竿を振ることを覚悟しなければならない。なおこれは、アンカレッジから車でたどり着くことのできる川はもちろん、小型飛行機で1時間程度のブッシュの川も含まれる。比較的水温が暖かい南方なので、サケの遡上が最も早く始まる地方であり、シーズン初期には有利である。ただ北へ向かうほどアラスカ山脈の影響で氷河の影響が強まり、水に濁りが入る。またゴルジュ帯を流れる険しい川も多いので、場所によっては入渓前に十分な検討が必要である。

代表的な釣り場としては、車で入れる場所とてしてはキーナイ(Kenai)とその支流であるルシアン(Rucian)リバー、冬のスティールヘッドフィッシングで有名なカシロフ(Kasilof)、アンカー(Anchor)リバーなど、フロートプレーンによるフライインとしては、アレグザンダー(Alexander)クリーク、タラシュリツナ(Talachulitna)、コッパー(Copper)やスシツナ(Susitna)リバーの各支流などが上げられる。

アラスカ フェアバンクス周辺 (South Central)

フェアバンクスはアラスカ州の州都であり、アンカレッジから伸びたアラスカ鉄道の終点としても有名である。南には北アメリカ最高峰のマッキンレーを望み、アラスカレンジの北方に当たるため、川は氷河の影響で例外なくシルト濁りしている。シルト濁りの川にもサケは遡上してきているので辛抱強く釣りをすれば釣果は上がるだろうが、澄んだ水での釣りになれた日本人には失望を招き勝ちである。デナリ国立公園など歴史的な観光地も多く点在するので、釣りよりは観光向きの場所だと言えるかもしれない。

代表的な釣り場としては、スシツナやクスコクイム(Kuskokwim)、ユーコンの上流部に流れ込む支流群となる。

アラスカ ディリンガム付近 (South West Alaska)

冬の間の人口わずか1000人ほどのディリンガム(Dillingham)は、夏のサケ釣りの季節になると2倍以上に増え、サケを求めて集う世界各地からの旅行者を合わせると、まさにサケ釣りの首都の様相を呈する。この地方は氷河の影響をほとんど受けず、川の水は澄んでいる。また人里を遠く離れた流程の長いブッシュの川が多いので、ワイルドな釣りを満喫できる。しかしその反面道路は少なく、入渓には小型飛行機の使用が前提となるので費用はかさむ。川の規模や水質、魚の量などが安定しているので、アラスカでの釣行にお勧めの地域の一つである。一部河川は流程がかなりあるので、釣り以外にもキャンプやラフティングのスキルが必要。

代表的な釣り場としては、ディリンガム周辺としてはヌシャガク(Nuchagak)の各支流やトギアク(Togiak)、グッドニュース(Good News)、カネクトック(Kanektok)などの中小河川。キングサーモン村周辺としてはアルガナック(Alagnak)やクビチャク(Kvichak)の各支流などである。

アラスカ ディリンガム付近 (South West Alaska)コディアク島 (Kodiak Island)

上記サウスウエストに準じる地方だが、釣り場として有名なので特別に項を設ける。コディアク島は比較的足の便が不便なため、釣り人にあまり釣りたたかれていないという面で好釣り場としての名声が高い。実際にはこの島を流れる川の中で、釣りに向いている川の数は多くはなく、釣り人が集中しやすいきらいがある。しかし以前好釣り場としての名声は高い。

代表的な釣り場はアフォグナック(Afognuk)やカーリュック(Kurluk)など。いずれもフロートプレーンの使用が前提となる。

アラスカ ディリンガム付近 (South West Alaska)ユーコン地方 (Yukon Region)

カナダ国境の北極圏から水を集めて流れてきたユーコンは、アラスカに入ると益々その大きさをます。ユーコンはアラスカ一大きい川であると同時に、北アメリカを代表する大河川の一つである。ただ上流部に氷河の影響を受ける支流が多く流れ込んでいるので、必ずしも釣り場として望ましいとは言えない。またユーコン本流はあまりに巨大過ぎて、釣り場としてよりもリバーツーリングを愉しむ対象として捉えた方が良いかもしれない。ただ中流部以降の本流はリバーツーリングとしては安全ではあるものの、少々退屈かもしれない。

代表的な釣り場としてはユーコン本流よりも、むしろそこに注ぎ込む中小の河川の内、氷河の影響を受けていない水の澄んだ支流が上げられる。うまく当たれば良い釣りが期待できるが、賭けの要素が大きくなる。

アラスカ バルデス・コルドバ南東地方 (South East)

バルデスやコルドバより南東には、ジュノー (Juneau) まで大きな町がほとんど存在しない。そしてロッキー山脈が南に伸びているため、カナダから流れ込む大きな川のほとんどは激流であり、氷河の影響もあって釣りには向かない。むしろ小さな島々からなるシトカやケチカン方面には、好釣り場が多く存在すると言われている。しかしこの地方はまだまだ釣りに出かける人も少なく、その実態はつまびらかにされていない。情報は少ないので、自分で新しい釣り場を開拓してやろうというチャレンジスピリットに溢れた人には向いているかもしれないが、不安定な要素は多くある。基本的にはこの地方は比較的暖かいので、キングサーモンなど他の地方でシーズンの終わりを迎えた魚種も遅くまで釣ることができる長所がある。またアラスカでは釣れる場所の限られているスティールヘッドの新しい釣り場としても、注目を集めている。

代表的な釣り場としては、シトカやケチカンからフロートプレーンで飛べる範囲の小河川や、船を雇っての小さな川の流れ込みなどになる。

カナダ

カナダは世界で2番目に広い面積を持った国であり、文字通りその国土は広大である。したがって一口にカナダ全体の釣りを語ることは困難だ。ただカナダの釣りの規則からすると、東海岸は州法により外国人の自由な入川が制限されている地域が多く、また日本からの距離も遠いので費用的にかなりかさむことが多い。そのため、ここでは日本人の間でもポピュラーな西海岸に限って取り上げていくことにする。カナダで最も人気のある釣り、少なくとも日本から出かけていく人たちの間で人気のある釣りは、やはり降海型のレインボーとラウトであるスティールヘッドフィッシングではないだろうか。カナダでのスティールヘッドフィッシングには、大きく分けて2つのタイプがあるようである。一つは大都会・バンクーバーからも程近いバンクーバー島を流れる小河川での釣りである。川の規模がそれほど大きくないので、ポイントを掴みやすいのが良いところである。また日本人を対象としたツアーや日本人ガイドも多いので、初めて海外に出る人にも安心できる。そのかわり訪れる釣り人は多いし、カナダならではの雄大な荒野での釣りとは一線を画したものになる。逆にカナダ大陸本土の釣りは、雄大な大河での釣りが主となるため、大川での釣りに慣れていない日本人には難しいかもしれない。また大河の源流はロッキー山脈に発しているので、しばしば氷河のシルトの影響が見られ、多くの河川は大変な荒れ川である。

カナダ バンクーバー島

バンクーバー島は、都会に住むカナダ人にとっても旅行に出かける日本人にとっても、ポピュラーな釣り場の一つである。観光地である州都・ビクトリアもこの島の南端にあるので、観光がてら釣りに出かける人が多いようだ。しばしばピークシーズンには有名ポイントは釣り人でごった返すことも多いが、概して釣果は安定しているようだ。

代表的な釣り場としては、キャンベル (Campbell) リバーを中心とした周辺の小河川。いずれも車で入ることができる。費用がかからず入川も容易で、安上がりなのが良いところ。

カナダ 西海岸

一口に西海岸と言っても、ブリティッシュコロンビア州だけであきれるほどに広い。各地に点在する湖や川のいずれでも魚は釣れるが、やはりカナダの西海岸ではステイールヘッドの人気が一番高いようである。ことスティールに関する限り、最も名高いのはベラクーラ (Bella Coola) 付近のディーン (Dean) と、ポートエドワード (Port Edward) に流れ込む大河川、スキーナ (Skeena) である。ディーンは釣果が約束されているが、残念ながら予約制で、日本人はガイドと一緒でなければ入川できない。スキーナは単独入川も可能だが、その巨大さからポイントを絞るのに苦労する。現地ガイドを雇う方が賢明かもしれない。虹鱒に春産卵と秋産卵の2タイプがあるごとく、スティールにもサマーランとウィンターランがある。

代表的な釣り場としては、スキーナではシーズン初期(10月)はテラス (Terrace) からスミサーズ (Smithers) にかけての本流部、特に各支流の流れ込みなど。ピークシーズンには更にバビーン (Babine) やモーリス (Morice) 、バークレー (Bulkley) 、キスピオックス (Kispiox) など各支流群がこれに加わる。またスキーナより北の、ナス、スティキネなどの大河川にはいずれもスティールが遡上するそうだが、釣果は不安定であるらしい。少なくともこれらの河川は、ラフティングのランク付けではクラスYのとてつもない荒れ川である。

パタゴニア

パタゴニアと一口に言っても、実は北パタゴニア、中央パタゴニア、南パタゴニアの3つに大きく分けられ、また概ねアンデス山脈を境にして、チリ側とアルゼンチン側に分断される広大な地域である。この内、北パタゴニアは比較的開けたアクセスの容易な部分に属するが、南に行くほど気候的にも厳しく、人跡の稀な地域が広がっている。こられの内、釣りに最も適した地方について言及していきたい。

パタゴニア チリ側

チリ側のパタゴニアの河川は、アンデス山脈に源を発しているために傾斜がきつくて流れの早い川が多い。滝も結構あるので、気楽にフロートトリップを愉しもうなどと考えていたら、とんでもない目に会う恐れがある。川下りを決行する時は、十分に川の下調べをしてからにしたい。

チリでは氷河が発達している地方もあり、この地方では河川がシルト濁りしていたり、太陽が出る日中になると急激に水量が変動する河川があるから、この点についても注意したい。具体的には中央パタゴニア以南では、何らかの氷河の影響が見られると考えて良いだろう。

チリ側で鱒が釣れるパタゴニアと捕らえられているのは、Temuco 以南である。この以北でも鱒が釣れる場所はあるかも知れないが、わざわざパタゴニアまで足を延ばすだけの価値はない。産卵期における湖の河口ででもなければ、尺にも満たないチンコロが精々の川ばかりである。

北パタゴニアの代表的な釣り場としては、氷河期の名残である湖の河口、または流れ込みである。これらの部分には通年して大型魚がいる訳ではなく、産卵期の溯上魚が主な対象である。そのため、鮭釣りと同じく釣りに出かける時期が非常に重要なものとなる。ブラウンならば4月半ばから5月、レインボーならば9月から10月に欠けてが狙い目となるが、この期間は禁漁区も多いので事前に十分現地確認されたい。産卵期以外では、船からのトローリングという退屈な釣りとなる。

中央パタゴニアでまず気を付けなければならないのは、アクセスのための手段が極端に限られることである。自家用車か船を除いては、釣り場へ到達するのさえほぼ絶望的と言わねばならない。バスや自転車で回るのも不可能ではないが、気が遠くなるほどの時間を費やす覚悟が必要である。釣り場は多く周辺ならどこでも魚はいるが、釣果に大きなばらつきがあるのがチリ側の特徴の一つである。メーターものが釣れるか尺クラスに終わるかは、貴方の運次第であろう。

南パタゴニアでは、釣りの対象は鱒よりも鮭(この場合はコーホーで、日本の水産庁の実験が珍しく成功した結果である)や降海型のシートラウトが主な対象になり、これまた川により大きく釣果に差が出る傾向がある。未開発の釣り場も多いのだが、先ずは実績の多い Rio Gallegos や Rio Grande に絞っておく方が無難であろう。溯上魚を狙う場合には時期により釣れる場所が移動するので、先ずは場所を見つける工夫が大切。

パタゴニア アルゼンチン側

アルゼンチン側のパタゴニアは、アンデス山脈により太平洋の湿気が遮断されているので、比較的乾燥した大地をアンデスからの雪解け水が涛々と流れている。まさに写真のように美しい風景は、チリ側よりもむしろこちらであろう(山好きには、チリ側のパイネ国立公園が有り難いのだろうが)。平坦な地形のため、どちらかと言えばチリ側よりも内陸部が開けており、都会的な鱒釣りを好むのなら、むしろこちらを選ぶべきかもしれない。美しい風景と整った環境の洗練された避暑地で、落ち着いた鱒釣りをすることが可能である。ただしパタゴニア特有の強烈な風は、アルゼンチン側でより一層顕著である。十分覚悟しておく必要がある。

北パタゴニアでは、代表的な釣り場は Junin De Los Andes や San Martin De Los Andes 、San Carlos De Bariloche を中心とした湖沼とその周辺河川、特に河川では Chimehuin や Caleufu 、Traful といった河川が有名である。特に産卵の溯上期には、サーモンサイズのトラウトが河口に集合するそうである。この辺りの河川では水産庁がヤマメや鮭を試験放流したこともあったそうだが、例によって失敗している。

中央パタゴニアの河川は極端な乾燥地帯を流れているので、大きな氷河湖から流れ出しているもの以外では、大河川が存在しない。したがって釣り場も Esquel 周辺の湖や河川か、水の細い小川での釣りとなる。Esquel 周辺の湖や河川は深いブッシュに覆われているため釣りづらく、魚自体も想像に反して北パタゴニアほど大きなものは期待できないようである。むしろ Chubut など小河川での小物(と言っても40cmクラスだが)遊びが、プレッシャーも少なくて楽しいかもしれない。

南パタゴニアの代表的な釣り場としては、Rio Gallegos や Rio Grande が上げられる。チリ側よりも河口部に位置しているので、大型魚のほとんどはこちら側で釣り上げられている。平坦な地形なので、極端な強風に対処できるタックルが絶対の前提となる(具体的にはフライなら#8以上)。上記有名河川では釣り場へのアクセスが地主や地元ガイドにより制限されている例が多いので、トラブルを招かないように注意したい。(いきなりライフルで撃ってくるという噂話さえ聞いたことがある)

ニュージーランド

ニュージーランドは日本の7割ほどの面積に、わずか350万人足らずの人々が暮らしている。経済的には日本よりもずっと下位に位置するが、実質的には日本より進んでいる部分が多いように思う。そう言う意味では、ある種先進国である。鱒釣り場としても世界的に有名で、カナダと並んで日本人にもポピュラーな釣りの目的地である。

ニュージーランドの釣り場はその地理にしたがって、大きく北と南に分けられる。つまり火山の多い北島と、氷河を頂きにいだく南島である。北はレインボートラウトが多いのに対し、より水温の低い南島ではブラウンとラウトが主な対象魚となってくる。

ニュージーランドでは釣りに種々の制限が課せられていることが多く、特にフライフィッシングに大きな比重が置かれているのが特徴である。したがってフライの釣りができないと明らかに不利な立場におかれることになるし、やらない人間でもこの機会にフライフィッシングを覚えるにはうってつけの釣り場と言うことができるだろう。

ニュージーランド 北島

北島は南島に比べて人口も多く、釣り場はどちらかと言うと中央部から南方にかけて位置している。具体的に名を挙げれば Rotorua や Taupo を中心として、それ以南の地域である。特に Taupo は鱒釣りのメッカとして昔から世界的に有名だが、それに加えて現在では Rotorua が、周辺の湖を利用した観光産業の興隆とともに、南島の Gore と並んで鱒釣りのキャピタルシティとしての地位を築きつつある。

北島の代表的な釣り場として誰もが思いつくのは Taupo であろう。確かにこの湖と流入河川は世界的に有名であり、また釣れる魚のサイズも良型が多い。しかしあまりにも有名になりすぎた現在では、年々世界中から訪れる釣り人の数が多く、プレッシャーもかなりのものがある。この地区の釣りは産卵期の溯上に大きく左右される傾向があるので、訪れる時期によっては必ずしも良い釣りは期待できない場合があることに注意したい。なお川釣りや岸からのキャスティングにこだわらなければ、ボートを使ったトローリングや河口での釣りがほぼ年中楽しめるようである。

現在では観光産業の後押しにより Rotorua とその周辺地区の釣りが脚光を集めており、むしろ北島の鱒釣りの中心は Taupo からこちらへ移行しつつあるようだ。またこれらの両地区以外でも北島の全域に好釣り場は散らばっており、必ずしも名高い釣り場にこだわる必要がなければ、無名の小河川で良い釣りのできることもある。ニュージーランド全体に言えることだが、釣り人による釣場の話に嘘は少ない(地方へ行くと好釣り場が多い割りに釣り人は少ないので、わざわざ嘘を付かなければならない必然性がない)ので、地方の釣具屋や釣りクラブ(釣具屋よりもこちらの方がはるかに的確な情報が期待できる)、フィッシュ&ゲーム局で仕入れた情報で、それなりの釣果を得ることができるだろう。

ニュージーランド 南島

南島は北島よりも気温の低い地方に位置し、南部では山の頂に氷河を頂く地方もある。当然それらの地方では氷河によるシルト濁りや増水が多いので、注意が必要である。また氷河が発達する地域では極端に雨が多いという特徴があり、それらも考慮に入れないと、せっかく辿り着いた河川が泥にごり、といった事態にも遭遇しかねない。

南島の代表的な釣り場として最近とみに名声の高いのが、Mataura である。この川の名声がなぜそのように高まったのかと言うと、一つの河川でもその部分により様々な姿を見せる川相の故はもちろんなのだが、そのもっとも大きな原因として考えられるのは、この川のプレッシャーが他よりも特に高くて、ニュージーランドでは例外的なほどに繊細な釣りを要求されるから、つまりはアメリカにおけるスプリングクリークでのそれのように、釣りとしてのゲーム性が高いからということが上げられると思う。

逆に言えばその他の河川では比較的良型が容易に手中にできるので、一部の釣り人にとってはあまりに簡単過ぎて面白くないということなのかもしれない。しかしだからと言ってそれなりの苦労をすることなしには、海外からの釣り人が好成績を収めるまでにはいたらないことも確かである。この点は誤解のないようにしてもらいたい。所詮一見さんと地元の通い慣れた釣り人とでは、得られる情報の量にはなから圧倒的な違いがあるのである。

Mataura 以外で有名なのは例えば Nelson の北に位置する渓流群で、大型のブラウンがそれこそジンクリア(10メーターくらいあっても、底まで透けてしまうそうなほど透明である)の渓で釣れるということで人気が高い。また Rakaia 周辺の大河川では Quinnat Salmon (キナットサーモン:キングサーモンのイギリス式呼び名)が溯上時期(通常はクリスマス前後から2月半ばにかけてとされている)には釣れることがあるし、Wanaka や Queens Town などの有名な観光地周辺では、少し人の流れから身を遠ざける努力をすれば、素晴らしい景色と静寂のの中で良い釣りを楽しむことも可能である。

その他の個々の河川名などについては、行くならここ!のページで取り上げていきたい。ただし一言断っておくが、畢竟釣り場は自らの努力と実践で発見するものであり(俺の考えではそうなのである)、どこそこの川のどのポイントでどうこうやって、などということには触れないつもりであるから、見る人もそのつもりで。あくまで釣り場を見つけるための手助けになればという気持ちで、必要最小限に事実について取り上げていくつもりである。



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