野垣さんによる海外への格安釣行へのお勧めコーナーです

立て、若人よ、旅に出よう。などと若者をそそのかす気はサラサラないが、俺・野垣はこれまでに幾つかの国々を、ひたすら釣りをするために一人で放浪してきた経験を持つ。

なぜ、釣りなのか?そんなことは分からない。ただ好きだったから、としか言いようがない。それが人生におけるモチベーションとしては最も大切なことだと俺は思うし、それ以外のゴチャゴチャした理由付けなど果たして必要だろうか?

ではなぜ俺は国内ではなく海外にこだわるのか?理由は簡単だ。国内でのめぼしい場所は、ほぼ行き尽くしちゃったんですね。そして今だから言えるのだが、国内よりも海外に釣りに出る方が、ずっとずっと困難の度合いも高いのである。行きやすいところへはいつだって行ける。より難しいところへ行くチャンスが与えられているのが、若者ではないだろうか?年寄りになって暇と金ができても、もはや困難に対処できる気力も体力も残っていないでことが多い。

困難とはもちろん言葉の壁の問題もあるのだが、時間的、経済的、釣りに出ている間の家族の生活をどうするか、帰国後の生活は、仕事はどうするのか、などなどその他の社会的要因も絡んで、とても気楽に海外に釣りに出られるとは状況とは言えないのである。

最も大きな障害となるのは、多くの場合金銭的なものと時間的なものであろう。特にサラリーマンにおいては、会社に帰属したままで長期の旅に出ることなど許されない。大抵はゴールデンウィークなどの連休を利用して、10日間の駆け足旅行に出るのが精々のことである。この点においては、まだまだわが国の会社社会における休暇の捉え方の程度の低さに異議を唱えざるを得ない。

このように短い旅行においては、とにかく人は出費に見合う結果を安易に求め勝ちである。結局は海外まではるばる出かけて行っても、現地のガイドを雇ってのお大名釣りとなり、、釣り場を自分で見つけ出す苦労もせず、ハイ、このエサを付けて、ハイ、ここで糸を垂れて、ハイ、引いてるから巻き上げて、ハイ、もっとゆっくり、とわずらわしいまでのガイドのご注進、言葉も満足に通じず、ウンザリしながらただ糸を巻いているだけといった結果になるのが落ちである。

俺はこのように工夫のない釣りが嫌いである。確かに魚が釣れるのは楽しいし、簡単なのは楽で良い。しかし釣りの究極の愉しみは、自分で釣り場を探し出し、自分で色々と苦労をした結果得られるものではないだろうか?この点で、俺に言わせればガイドを雇った釣り旅行は決定的に面白みを欠いている。やはり苦労が多くても、自分自身でやるに如くはない。

海外を歩いていると、非常にしばしば他の国の若者たちが、自分たち自身で旅をしているのに出くわす。若者というのは何処の国でも常に、自分という存在に極めて敏感であるようだ。自分探しの旅というのか、行く先々でそれなりの苦労をしながら、人に触れ、事物を眺めて、自分という存在を磨いておる訳ですね。旅行会社のパック旅行では、やはりこうはいかない。

釣り旅もそれと同じで、自分で払う苦労なく例え世界の果てまで行ってみたところで、所詮得られるものといっては、自分はそこまで行って来たという既成事実だけだったりするのですね。そんなものをまわりに吹聴してみたところで、一体なんになるだろう。ハイ、遠いところまでご苦労さんでした、と言うくらいしかしようがないではないか。

だから俺は海外に釣りに行くのなら、例え1匹も魚が釣れなくても、自分で苦労して廻る方をお勧めしたい。ありきたりな言い方だが、貴方が自分の力で行動し、自分の身を持って体験した苦労は、必ずや貴方の血となり肉となって、将来貴方を支えてくれることであろう。



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